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『S町の物語』レクラム舎~スタジオAR

今年に入って、20日に『帰ってきたゑびす』ワークショップの発表会を観る。
公園のベンチを設定に『はい』と『いいえ』のせりふだけで、次々順番に交代しながら出てくるというもの。もちろん本はなく、エチュード…。

22日には目黒食堂と言う、ちょっと高級そうなレストランで『THE BANBOO SHOW』を観る。お店の半分以上をステージにして、コント芝居あり、ダンスあり、VTRありと…、楽しませてくれる。コックの格好をした井手豊くんが導入、つなぎ、道案内とマイクを片手に司会を務める。

そして今日今年初めての芝居『S町の物語』を観る。

レクラム舎は2001年シアターXの『ブラック・グラフティー』、2004年『劇作家・小松幹生の仕事』の「横恋ぼうず走り雨」「雨のワンマンカー」「スラブ・ディフェンス」「仙人がくれた不思議なずきん」、2005年の『Bench』と永井鉄工所での『スラブディフェンス』を観ている。

子供向けの芝居『仙人がくれた不思議なずきん』が一番好きだった。
ほのぼのとした、これがレクラム舎の特徴ではないか!と思うほどチームワークがいい!鈴木一功さんが舞台の上でリードしながら引っ張っていく…、松坂わかこさんが突っ走るぎりぎりのところを舞台の上の見えないIで道案内していく…、本当に楽しめた。
この公演を観てより、レクラム舎ではあまり客演の方々が出ていない作品を観たいなと思っていた。
『S町の物語』はそんなレクラム舎のほのぼのとしたところとしみじみとする本が合体してとても良い作品だ。一功さんが何年も構想していた、三軒茶屋のまだ戦後の匂いのする昭和史をある「そろばん塾」を舞台に展開していく。

スタジオARがそろばん塾に大変身だ!チョット観ると外観が民家に見えるARに「そろばん塾」の看板を立て、張り…、中も3分の2以上を使ってそろばん塾を再現する。今回は道案内は年配の男性の俳優さん、淡々と道案内されて…『ちゃらちゃらちゃ~ん』とそろばんの音とともに観る者もいつの間にか、昭和30年代に帰って行く…。そのそろばん塾の近くのかっぱ池に棲むと言う『かっぱ』も登場させ、風土の伝説と言うか、言い伝えのほのぼのさも観る者を楽しませる。そろばん好きのかっぱには笑った…。レクラム舎の芝居は決してほのぼのをめざしてはないと思う。鈴木一功さんの活きる姿を愛している俳優陣のチームワークがそう魅せるんだな…。

いままでの公演では、ああ~『本当にうまい鈴木一功さん』早く出てきて…。
と願ったりもした。
『S町の物語』はそんなことちっとも頭を過ぎらなかった…。
本当にいい作品だと思う。

13号地~稽古場日記より転写

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成行ミチ子

Author:成行ミチ子
小説『長崎ぶらぶら節』の丸山芸者「愛八」の気っ風、生き様が好きでこのブログの名です。
劇団『13号地』の制作、役者、メイドのバイトと忙しく過ごすナリの日々。

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