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『ホタルの栖』―育ヶ丘団地一家心中事件― (新転位・21)

21日23日2回観ました。(好きな作品です。)

去年、山崎さんからお誘いいただいて『異族の歌』に出演した。転位・21の出身でありながらそれまで新転位・21の存在をしらなかった、情けない話です。…それから知り合った若者から「新転位・21の芝居がすきです。」とよく耳にするようになった。山崎さんの戯曲と舞台はその時代の事件を扱いながら時代を超えて観る人の心を動かしてくれる。『ホタルの栖』も確か20年以上前の作品だと思うが、今の話だとしか思えないぐらいだ。
家具に囲まれた中でちゃぶ台を間に新聞を読む男と裁縫をする女、一見なんでもないかのような風景で始まる。しかし何かがおかしい…、この時間のずれはもうすべてが終わって、家の記憶なのか?一家心中の途中で子供たちを殺したあと、男と女はおかしくなって変な時間の中に入っていったのか?男は家を建て借金を重ねながらどんどん新しい家具を揃えていった。男は家を家庭の基盤に置いたのだ。男が務める店のヒサモトさんは男から昔聞かされた話をして、借金の催促をできなかったことを言う。男が「今は帰れる家あるねん、前はなかったんやで~親父と安宿とまって、置いてきぼりに………」(私はいつもヒサモトさんの話で泣いてしまう…。)
普段の日常生活の積み重ねで「生きている」と感じることは難しいと思う、『ホタルの栖』の家族はみんな頑張り屋さんだ…、子供二人もとても頑張り屋さんだ。がんばりやさんであるほど、普通の落ち着いた生活はできないのではないだろうか?
21日と24日、キャスティングが違う。芝居の違いを感じる。
また、観るのを楽しみに帰った。

13号地~稽古場日記より転写
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成行ミチ子

Author:成行ミチ子
小説『長崎ぶらぶら節』の丸山芸者「愛八」の気っ風、生き様が好きでこのブログの名です。
劇団『13号地』の制作、役者、メイドのバイトと忙しく過ごすナリの日々。

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